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江崎グリコ:「ともこちゃん、ありがとう」広告

2020.06.17
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1984年(昭和59)年6月26日江崎グリコのメッセージは、社会を騒然とさせた「グリコ森永事件への対応広告である。」「ともこちゃん、ありがとう。グリコはがんばります。」とヘッドコピーは記す。広告中央に、ともこちゃんから「社長さま」あての稚拙な文字のはがきがそのまま載っている。

「わたしはグリコのおかしが大すきです。でもはんにんがどくをいれたというのでおかしがかえなくなってとってもさみしいです。だからはん人がつかまってはやくグリコのおかしがたべたいです。

当時の広告

この年の春、グリコ社長誘拐事件が起きた。それをきっかけに「かい人21面相」なる犯人グループから、放火や商品への青酸カリ混入などの脅迫で江崎グリコは脅かされた。

この後、コピーでは、

「今回の事件では、たいへんなご心配、ご迷惑をおかけし申わけございません。小学校二年生のともこちゃんをはじめ、全国各地の消費者の皆さま、販売店の皆さまからの励ましに、大変勇気づけられております。ありがとうございました。グリコはがんばります。

度重なる異様な事件に対応して、江崎グリコは社会の人々の共感を訴えるソフトなコミュニケーションを発信した。同年8月には、萩本欽一さんをキャラクターに「アイ・ラブ・グリコ」キャンペーンを始めた。危機に対しシリアスに反応するだけでなく、明るく希望をもって立ち向かう落ち着いた姿勢が局面を打破していった。

大衆を味方にするコミュニケーションの方法論が重要になるきっかけに広告であった。


WORKSについては下記より、ご覧ください。

https://a-sh.co.jp/works/workscat/all/

参考図書:宣伝会議 岡田芳郎 「日本の歴史的広告 クリエイティブ100選

by:浅見 健太郎

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