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23時の新宿新南口
と書くと、フジテレビのTOKIO✖︎(かける)の1コーナーのように見えてくる。
先週末、親戚が仕事で東京に用事があったので待ち合わせ場所である新宿の新南口で待っていた。
時刻は23時前。
到着すると、周りに人がいないかと思いきや、20代のカップル、50代の夫婦と思われる方々、仕事終わりに缶ビール片手に話すアパレル店員さんがいる。
みんな間隔を空けている。
僕は改札から見やすいところに座ろうとアパレル店員さん達の近くに陣をとった。
到着23:05なので、まだ15分くらいある。持ってきていた燃え殻さんの「すべて忘れてしまうから」の続きを読み始めた。
読み始めて、5分経たないうちに、「お兄さん」呼ばれた。最初イヤホンをつけていたから、自分じゃないなと無視しているとまた聞こえてきた。
「ここで絡まれるのは、勘弁して」と思いつつも、無視することは出来なかったので、声の聞こえる方に顔を向ける。
すると、近くのアパレル店員さんではなく、多分ホームレスの方。
その人が僕に「そこ、俺んところだから。」言ってきた。
新南口の広場はかなり広くどこに陣取っても問題ないのでは思ったが、僕は「すみません」といいその先から離れた。
離れる際、周りを見渡すと、あの方がなぜあの席がいいのか、わかった気がした。
それはきっと月が一番見やすいから。
僕は改札を向いて座っていたので、気づかなかったが、うしろを向くと代々木方面から月が綺麗に見えた。周りに人もいないから寝っ転がっても問題なく見えるだろう。
その後、親戚と合流して、その人の近くを通ると、寝っ転がって月を見ていた。
月はどんな人にも、何か惹きつけるチカラがあるのかなと思った夜だった。