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東映「無名の超大作」広告
1977(昭和52)年12月31日、東映は新作映画の日本語タイトルを一般公募にする、ユニークな広告を出稿。
「無名の超大作。この映画の日本語タイトルをつけてください。賞金総額500万円。」と呼びかけた。
お正月休みに家族で考えてもらおうとした仕掛け。広告は「日本初の本格宇宙映画」と謳い、「アメリカ製の2本のSF大作と合わせて、この映画が公開される1978年を宇宙元年と呼びたい」と専門家のコメントを載せた。
1978年は「スターウォーズ」「未知との遭遇」が世界中で話題となり、SF映画ブームとなった。広告には新作映画のあらすじと、「Message From Space」という原題が記されていた。原案・石ノ森章太郎、監督・深作欣二で、ゴールデンウィーク公開をめざして製作中の大作。
2月17日の新聞に、「無名のSF超大作 待望のタイトル決定!」というキャッチコピーで「宇宙からのメッセージ」と日本語タイトルが大きな文字で発表されている。このタイトルに応募した方は300通を超えたという。SF映画という新しいジャンルをアピールするにふさわしい意欲的な映画宣伝の手法です。
参考図書:宣伝会議 岡田芳郎 「日本の歴史的広告 クリエイティブ100選」