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【プライミング効果】人の「無意識」に訴求する方法

2020.05.20
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どうすれば印象に残る広告になるだろうか・・・
何をやっても訴求効果の差がでない・・・

と、悩んでいる方へ。
PRにはちょっと違ったアプローチで考えてみるのも面白いかもしれません。
是非ヒントになってもらえれば幸いです。

今回はノーベル経済学賞も受賞されたダニエル・カーネマンの行動経済学の一部をご紹介いたします。
参考:ダニエル・カーネマン「ファスト&スロー」

早速ですが、あなたは意思決定のすべて「考えて」決めていますか?
心理学では人の意思決定は2つに分類されます。


【1.ファストな思考】
これは脳が勝手に判断してくれる部分です。
超ざっくり言うと直感ですね。

主に経験から構築されているわけなのですが、早い上になかなか精度がよく、非常に優秀な思考です。
心理学ではこれを「システム1」と呼びます。

どういう処理をしているかというと・・・
●1+1のような簡単な計算
●日本人が日本語を読む
●人の顔を見て感情を察する
かんたんで直感的な思考です。

これは自分では制御できません。
1+1を見た瞬間「計算するな!」と命じても2という答えが浮かんでしまいます。

とはいえ、無駄な神経を使わずに多くのことをやってのける非常に優秀な子ですね。

デメリットとしては、
●おもいっきり先入観にとらわれる
●見た目や印象にとらわれて本質を見落とす
 (イケメンを見たら運動できそうと思ってしまう)
●失う・損することを嫌がって、合理的な判断ができなくなる
などがあります。


【2.スローな思考】
これは自身でカロリーを消費しながら考える部分です。
複雑で論理的なことはこのスローな思考で考えています。
これを心理学上では「システム2」と呼びます。

処理している内容は、
●26×54のような複雑な計算
●このコラムのように初めて聞く、難しい文章理解
 (簡単と感じている方、失礼いたしました)
など。

システム1を制御しつつ、複雑なことを考える非常にまじめな子です。

ただ、人間は「最小努力の法則」というものがあり、システム2を使うことを嫌います。。。
私を含めて人間の本質はみんな怠け者なんです。

ちなみにどんなに頑張っても、それこそ命の危険にさらされてもシステム2の容量には限度があります。
だから人は注意していないとすぐ「システム1」に頼って判断する癖があるんです。

なので、ざっくりまとめると
「システム1の直感を頼っているが、ここぞというポイントでは自分の意志でシステム2を動かして、正しい決定をしましょう」ということです。

さて、前提が長くなってしまいました。
本題のPRする際の考え方です。

【プライミング効果のすすめ】
「プライミング効果」を理解して、取り入れてみてはいかがでしょうか?
これはPR以外にも、上司を説得するときやプレゼンなどにも活用できます。

ではプライミング効果とはどういうものか・・・
「事前に見たり聞いたりしたことが、その後の行動に変化をもたらす」というものです。

この本でもなかなか面白い研究データを記載してくれいてます。
例えば・・・
●学校補助金について投票するとき、投票場所が学校なら賛成が増える
●学生に老人を連想させるような授業を行うと、次の教室までの移動速度が遅くなった
 (老人をイメージすると行動まで老人に近寄った)

これって衝撃的じゃないですか?
老人をイメージするだけで気づかない間に歩くスピードは遅くなってしまう・・・

いかにシステム1は偉大で、人はシステム1に頼って無意識に生活をしているかがわかるデータです。

人は「自分の意志で決めているんだ」と思い込んでいても、結局は無意識のうちに流されています。
まさに広告やPRの狙いどころと思いませんか?
なぜテレビCMが強いのかの真相が隠されている気がしますね。

むやみやたらに訴求してもなかなか人には伝わらないものです。
ポイントを絞って合理的に訴求するのが一番の近道です。
その為に全力で考え抜くことが必須です。

とはいえ、日ごろの激務に忙殺されてそれどころではないというあなた。
システム2は有限です。

システム2をアッシュに任せてみるのも一つの手段かと。
是非ご相談お待ちしております。

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■実績
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by 岩永 亮平

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