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「キレイな嘘」にだまされてはいけない
皆さんの中でも、コロナ禍で動く機会が減ったり、健康を意識して、食事制限をしたりしている人いませんか?
僕もそのひとり。
僕の場合、週3日は糖質制限を行い、1週間150分の筋トレを課しています。
朝ごはんは、ほぼ納豆とプロテインです(笑)。
ここである記事を紹介します。
株式会社富士経済(東京都中央区)が22日発表した調査結果によると、健康志向食品(明らか食品・飲料)とサプリメントを合わせた2019年国内市場規模は、前年比1.6%増の2兆4,016億円が見込まれるという。20年も引き続き、微増傾向が続くと予想されています。
出典:2019年「健康志向食品+サプリ」国内市場、2兆4,016億円の見込み~富士経済
実際、2兆円超える金額が動くほど健康志向の注目度は増しています。
待てよ?本当なのかな…
今回紹介したいのはタイトルのある、
「綺麗な嘘」に騙されてはいけない。
時間を少し戻します。
2006年5月、マクドナルドから新メニュー「サラダマック」が登場しました。
商品がこちら。
・・・覚えている方いますか?
当時のプレスリリースに下記のように書いてあります。引用します。
体によいことをムリせず楽しく続け、バランスのいい生活を応援するマクドナルドからの新しい提案として、野菜と果物を使ったカラダにやさしい5種類の新メニュー「サラダマック」を、2006年5月13日(土)から全国のマクドナルドで発売いたします。
出典:新メニュー『サラダマック』 5月13日(土)より発売開始
時代は今より15年ほど前ですが、すでにマクドナルドは街の声(健康志向)を生かしてこの商品を完成させました。
しかし、サラダマックは期待に反してほとんど売れず、会えなく販売終了します。
でも、「サラダを食べたい」と言ったのは、「お客様」だったはず。
そのお客様がまったく買ってくれなかったのは、なぜでしょうか?
データは事実ですが、真実とは限らないということ。
自分を少しでもよく見せたいとという願望が働いて、騙すつもりのない「綺麗な嘘」をしてしまうのです。
心当たりありませんか?
ここで必要なのは、「洞察力」です。
サラダマックが売れなかった原因を考えてみると、
・健康志向っていうけど、本当なのかな。
・20代が体にいいこと、バランスのいい生活を送りたいって思ってるのかな。
と推論することができます。
また、「不健康かもしれないけど、脂っこくてジューシーな高カロリーのハンバーガーをガブっと喰らい付きたいのがお客様の本心だ」と洞察を重ねることができます。
そして真のヒット商品が生まれます。
それが、みなさんもご存知の2008年発売の「クォーターパウンダー」。当時、テレビCMやグラフィック広告を見た方たくさんいるかと思います。
クォーターパウンダーとは、4分の1ポンドを使ったバーガーパティを使用しています。従来の2倍以上のサイズです。購入した方はきっと「そうそう!これこれ。こうゆうのが食べたかったんだよ」と喜んだはずです。当時の僕も何度か食べた記憶があります。
人は合理的ではありません。普段は、健康第一に心がけている人が、肉厚なマクドナルドのハンバーガーの広告をみて食べてしまう。「不健康かもしれないけど、美味しいから止められない。」と背徳感を抱く。ヒット商品の裏には必ず「悪」の顔があります。人間の悪の部分(背徳感)を洞察することで、ヒットする確率は高くなります。
参考図書:松本健太郎 「人は悪魔に熱狂する」
by浅見 健太郎