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突き出し広告 江崎グリコ「豆分広告」
今回は、1933年(昭和8年)4月から連載を開始した江崎グリコの「豆分広告」を紹介します。 このシリーズ広告は、古典的名作と言われています。
業界的に突き出し広告とは、新聞紙面の左右端、掲載記事下のスペースから、上の掲載記事スペースへ突き出しているように掲載されるため「突き出し」と言います。
出典:アドミュージアム東京
当時の江崎グリコ広告部長岸本龍郎さんは高名で川柳誌「番傘」を主宰する文人です。
豆分広告は、朝日新聞・毎日新聞両紙にほぼ毎日掲載されました。1937年からは読者の投稿を採用しています。
これらの広告には、子どもの生活・遊びの中にグリコがあることを鮮やかに描き出しています。のちに読者の投稿をまとめた文集も発行されます。豆分広告を楽しみに新聞を読む子どもまで出たそうです。
江崎グリコの創業者の江崎利一の「事業は道楽化」を体現した読者、子どもまでを巻き込んだ素晴らしい広告。
現代では前になりますが、2006年楽天トラベルが突き出し広告を実施しています。こちらも読者を巻き込んだキャンペーンを実施しています。
参考図書:宣伝会議 岡田芳郎 「日本の歴史的広告 クリエイティブ100選」
by:浅見 健太郎