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壽屋 赤玉ポートワイン「不景気か?不景気だ!」広告
1930(昭和5)6月の赤玉ポートワインの広告は、片岡敏郎さんの代表作の一つ。
きれいごとではなく、社会情勢をそのまま受け止め大衆の日常の言葉で語っている。「飲んでない!そうだろう!」という逆説的な言い回しは、ぶっきら棒な物言いに友人の肩をたたいているような身近さを感じます。
広告を超えて、「おたがいつらいよなぁ」と人間身がにじみ出ている。
当時は世界恐慌が起こり、「今日の出生児は二十年後の失業者」という産児制限の新聞広告まで出る世の中でした。この広告は、このような世相の中で人々の共感を生む温かさがあった。
参考図書:宣伝会議 岡田芳郎 「日本の歴史的広告 クリエイティブ100選」