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壽屋 「出たオラガビール」広告
1930(昭和5)年6月9日のオラガビールの広告は、斬新な紙面で話題を呼んだ。「オラガビール」の太いゴシック体の文字と「出たオラガビール飲めオラガビール」というキャッチコピーがモダンで力強くストレートに表現している。
東京の中心に発売されたオラガビールの広告は、連日のように新聞に掲載され世の中を賑やかす。
「大 一本廿九銭 大衆飲料ビールの価 本来かくあるべきが真面目と 瓶から切りまで一切のムダな贅沢を切り棄てて ただ中身の正味だけ 満喫して頂きましょうの新発売品」とあり、無駄を省いて他社より安いビールを作ったことをPRしている。
「オラガビール」は古瓶を再生した容器、一色刷りのラベルでコストダウンを図り、ふつうのビールの半分の料金で販売。
1930年ごろ、都市ではサラリーマンが大衆社会の主流を占めつつあり、ビールは彼らの飲み物になっていく。
参考図書:宣伝会議 岡田芳郎 「日本の歴史的広告 クリエイティブ100選」