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コラム

そのインナーブランディングは本当にあっている!?従業員に届かない理由

2020.07.17
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企業理念やビジョンを掲げ、全従業員が同じ信念を持ちゴールに突き進む・・・果たしてそんなことができるものなのでしょうか。
経営者は従業員に「納得」させることができていますか?
従業員は腹の中ではモヤモヤしながら頷いていませんか?

何かかみ合っていない・・・と感じているのであれば、それにはしっかりと原因があるんです。
対処せずに進めていくと溝は深まり、大企業病の大きな要因となります。

今回はこの「ズレ」がなぜ起こるのかを行動経済学の観点からご紹介いたします。

今回の参考文献はダン・アリエリーの「予想どおり不合理」です。
ダン・アリエリーはデューク大学の教授でありながら、人はなぜ判断を誤るかを経済学も交えながらユニークな研究で解き明かす、行動経済学者の第一人者として知られています。

本書も「現金は盗まないのに、鉛筆は盗んでしまっても罪悪感がない」「人は頼まれごとなら頑張るが、安い報酬を用意されるとやる気が失せる」などをさまざまな実験から解き明かしており、ブランディングだけでなくビジネスの観点でもおススメです。

さて、話を本題に戻します。
私たちは二つの規範がある世界で生活しています。
一つは「社会規範」。
社交性や共同性と言ってもいいかもしれません。
仲のいいお隣さんが重たいものをはこんでいたら、手伝ってあげる・・・その見返りにお金を要求することなんてないですよね?
このほのぼのとした規範は私たち感情のある人間には切っても切れない規範です。

もう一つは「市場規範」
一言でいうと対等な利益を得る規範。
支払った分に見合うものが手に入る。
いわゆる賃金、価格、賃貸料、利息など、シビアなやり取りが必要な世界です。

重要なのはこの二つの規範が「相容れることはない」ということです。
私生活では当たり前なのに、こと企業になるとどうしてもここが曖昧になり、会社に対する不信感や不満の原因になります。

まずは二つの規範が混在できないことをご説明します。
男女のカップルがデートしているところを想像してください。
男性はそろそろ一線を越えたいと考えており、素敵な夜景の見える給与に見合わないレストランを予約しました。
楽しく食事をした後、女性は今日は食事だけで帰ると言いました。
この時、男性がどれだけ金額がかかったかを口にしてしまうと、その後の関係はどうなるでしょうか?
恐らく女性は軽蔑し、二度と会わない・・・ということになりかねないと思いませんか?
そこまで行かなくても、確実に愛情にヒビがはいってしまうことは容易に想像できますよね。

これは社会規範の中でデートをしていたところ、男性が急に市場規範を持ち出した為に関係が崩れたということです。
お隣さんの重たい荷物を持ってあげて、対価に○○円払ってと言ったら二度と口をきいてもらえなくなるのと一緒ですね。

こんなことは当たり前と思いますよね?
でも先ほども書いた通り、企業では当たり前が崩れているところが多いんです。

従業員の家庭環境などは考慮せず、また実績も(ほとんど)考慮しない。
大卒何年目で○○職についているから給与は○○万円。
チェックリストに沿って規定をクリアしたから昇給。
としている反面、
今週は案件が立て込んでいるから、(プライベートな時間は割いて)業務に打ち込んでもらいたい。
会社として新たなプロジェクトを立ち上げるから、持てる力全てをここに割いてほしいと伝えても、おそらく本心では誰もついてこないと思いませんか?

二つの規範はやはり相容れることはできないのです。
ではどちらの規範をとるべきか?
これもアリエリーが様々な実験を行いました。
そのどれもが人は安い報酬ではやる気は失い、それ相応の対価であれば「対価に見合った」努力をします。
が、それにも増して社会規範として「お願いされたとき」が最大限の努力をするという結果でした。

Googleのように社員に様々な特典(無料のグルメランチなど)を与え、友好的な関係を作っている企業はどれだけ強いか、ざまざまなビジネスブックで議論されつくしています。

自主性を持って企業を前に進めるようなチームを作るには、あなたの会社はどうあるべきか方針から考え直すのが近道かもしれません。


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by 岩永 亮平

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