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マンダム「男の体臭・マンダム」広告
1970年(昭和45年)8月16日のマンダムの広告は、衝撃的だったと言われている。醜男ともいえるアクションスター、チャールズ・ブロンソンを起用し、男くささを前面に打ち出し、「男の体臭・マンダム‥‥‥君の世界をつくる」というキャッチコピーの表現で草食系の日本男性に新しいおしゃれへの挑戦を呼びかけた。
香り高井オーデコロンなどの男性化粧品は、それまでふつうの若者の生活習慣にないものだった。
男性化粧品のイメージキャラクターにむさくるしいアメリカ人俳優を使い、非日常的なアプローチで紺の背広のサラリーマンに冒険を迫った。テレビCMうを中心にマンダムの広告は爆発的な話題を呼び、倒産の危機に直面していた会社が見事息を吹き返した。広告のヒットで社名を「凡頂」から「マンダム」に変更した稀有な例である。
この広告で、チャールズ・ブロンソンは一躍人気者となり、これ以降日本の広告に外国人スターが次々登場するきっかけをつくった。翌71年には、オードリー・ヘップバーン、スティーブ・マックイーン、アラン・ドロンが登場した。1970年は大阪万博が開催され、日本人が世界に向けて大きな注目を得た年であった。
参考図書:宣伝会議 岡田芳郎 「日本の歴史的広告 クリエイティブ100選」
by:浅見 健太郎